鼻カメラについて

「鼻から入れる胃内視鏡検査(鼻カメラ)」について

杉本憲治クリニックでも2007年4月から鼻カメラを行っています。

当クリニックでは常に最新の内視鏡検査機器を導入しておりますが、鼻から食道、胃、十二指腸にカメラを挿入する「鼻カメラ」も改良が重ねられ、2006年末にはある程度満足できる機能を発揮する機種が発売されました。

口から挿入する従来の胃カメラでは食道に達するまでの第一関門となる舌根部で嘔吐反射が生じる可能性が比較的高かったのに対して、舌根部を通過しない鼻カメラでは嘔吐反射が少なく、より苦痛なく上部消化管内視鏡検査が行えます。ただし第二関門となる食道・気管分岐部は鼻カメラでも通過しなければならず、この食道・気管分岐部通過時の反射については従来の方法と変わりません。

このように鼻カメラを使うだけですべての患者様に全く苦痛なく検査を受けて頂けるものではないため、当クリニックでは従来と同様に睡眠導入剤を使用することで苦痛解消に万全を図っています。

なお鼻の奥が狭い患者様では内視鏡が通らない可能性があり、さらに鼻出血の危険性もあるため、鼻カメラが万能ではないことも御留意下さい。

■鼻カメラについて特に理解して頂きたいこと

富士フィルムグループのフジノンがテレビやラジオで盛んに鼻カメラの宣伝を行っていますが、「鼻カメラであれば全ての苦痛が解消される」との誤解があることに御注意下さい。

大阪市立大学消化器内科の関連病院が行った患者さんへのアンケート調査では、睡眠導入剤を使用して口から通常の内視鏡(ただし直径5~6mmの細い内視鏡)を入れた場合の満足度を10点とした場合、睡眠導入剤を使用せずに鼻カメラを入れた場合の満足度は7点前後に低下し、睡眠導入剤を使用せず口から太い内視鏡(直径10mm程度)を入れた場合の満足度は約4点しかありませんでした。

つまり「鼻カメラ」は「眠り薬を使わずに太い内視鏡を口から入れる」より苦痛は少ないものの、「眠り薬」を使って細い内視鏡を口から入れる」場合より苦しいことが明らかになりました。

もちろん「眠り薬を使って鼻カメラを行った」場合には満足度は10点を超えることは明らかであり、杉本憲治クリニックもその方向で対応しています。

■できれば「口からの内視鏡検査」を!

鼻カメラは狭い鼻の奥を通過できる細さを確保するために、内視鏡機器の操作性や内視鏡画像の明るさ、画質などを犠牲にしています(口から入れる内視鏡では明らかに美しく、鮮明な画像で、より良い診断が可能です)。

したがって睡眠導入剤を使用する杉本憲治クリニックでは口から内視鏡を入れることが現状では最適かと考えており、可能な限り「口からの内視鏡検査」をお勧めしております。

他の医療機関で苦しい経験をされた患者様でも、さらに鼻カメラさえも咽喉から奥に入らなかった患者様でも、ほとんど全ての患者様に杉本憲治クリニックでは苦痛なく検査を受けて頂いております。
特に咽喉から奥にカメラが入らず、食道や胃、十二指腸が観察できなかったことは皆無です。

どうか我々の内視鏡操作技術を信頼し、騙されたとお考え頂き、精度の高い「口からの内視鏡検査」を受けて下さい。

ただし、「どうしても鼻カメラを受けてみたい」患者様や、過去の杉本憲治クリニックでの内視鏡検査中に咽喉をゴクン、ゴクンと動かし、唾液を飲み込み続けた患者様で、我々医師の立場から「鼻カメラの方が適切」と判断された患者様には鼻カメラで対応させて頂きます。

■胃カメラを楽に受けるコツ

内視鏡検査を楽に受けて頂く最大のコツは検査中に咽喉をゴクゴクと動かさないこと、唾液を飲み込まないことです。医師が如何に適切に内視鏡を操作しても、患者様が咽喉を動かすと、咽喉の奥が内視鏡と擦れ合って苦しくなり、さらに唾液を飲み込むことで咳き込んだり、むせたりして悪循環に陥ります。