便秘症|杉本憲治クリニック|吹田市の胃腸内科・内視鏡内科

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便秘症

便秘症|杉本憲治クリニック|吹田市の胃腸内科・内視鏡内科

便秘症の疫学

便秘症の有病率は男性で4.3%、女性で10.2%であり、多くの方が便秘で悩んでいます。便秘になりやすい要因として、過度に痩せている方、蛋白質・食物繊維・水分摂取が少ない方、多価不飽和脂肪酸摂取が少ない方などが挙げられます。2022年に発表された、睡眠と便秘の関係を検討した論文では、男性では睡眠時間が5から6時間と短い方、女性では睡眠時間が9時間以上の方で便秘が多いことがわかりました。睡眠時間を調整し、適切な食生活で便秘が改善する可能性がありますので、ご自身の生活リズムを見直すことも有用です。

実は医療者側も誤解しやすい便秘診療

便秘は「便回数が少ないこと(教科書的には4日以上便が出ない)」だと思っている医療者は意外と多いです。患者様は、便が毎日出ていても、便が硬くて出にくい、コロコロ便でいつまでも肛門に残っている感じで気持ち悪い、という症状も「便秘」と表現されます。実はそれらも立派な便秘になります。私たちは排便の回数だけでなく、排便の質にも耳を傾けるようにし、便秘診療で患者様とすれ違いが起きないように注意しています。

まずは正しい排便習慣を

大腸は早朝に最も動きますので、朝起きたらまずコップ1杯の水を飲んで腸を刺激しましょう。また決まった時間にトイレに座る習慣をつけることも必要です。そして正しい姿勢で軽く腹圧をかけましょう。

正しい排便習慣

水溶性食物繊維をしっかり摂取しましょう

水溶性食物繊維は腸管内の水分を吸収するとゲル状になり、便が滑らかになりますので便通改善効果が期待できます。海藻類、めかぶ、オクラといったねばねば系の食品が良いです。オリーブオイルに含まれるオレイン酸は腸蠕動を促進させますので、野菜にオリーブオイルをかけて食べましょう。

ドラッグストアの便秘治療薬は成分に気をつけてください

便秘で医療機関は受診しにくいもので、特に若い女性ではその傾向が強いのではないでしょうか?そんな時にドラッグストアの便秘コーナーに行くと、たくさんのお薬があり、ついつい購入してしまうと思います。頓用で使う分には問題ありませんが、連日使うと便秘が悪化してしまうものがあります。センナ、センノシド、大黄などのアントラキノン誘導体を含む便秘薬は、連日連用しますと腸粘膜が褐色調に黒っぽくなり、さらに腸が弛緩して便秘が悪化(内服する錠数がさらに増えてしまいます)することがありますので、頓用にとどめてください。

新しい便秘薬が続々登場

近年、安全で効果が高い便秘薬が続々と登場しています。それによって、病態に応じた薬剤選択ができるようになりました。消化器専門医の見知から薬剤調整しますので、お気軽にご相談ください。