便の潜血反応による大腸ガン検診について

大腸ガンや大腸ポリープは大きくなるほど、表面から出血し易くなります。そこで大便に血液が
混じっていないかを調べれば、ある程度、大腸ガンやポリープの有無を推測できます。これが便の
潜血反応を利用した大腸ガン検診です。
便に血液が混じっていた場合、約3%で大腸ガンが、約20%でポリープが見つかります。すなわち、
便潜血陽性の患者さん100人のうち3人にガンが、20人にポリープが発見されます。
したがって便潜血陽性と言われたら大腸内視鏡による精密検査が必要になります。

◆ どうして注腸X線検査ではいけないの?
厚生労働省の推奨する精密検査は、第一に全大腸内視鏡検査(大腸全体を観察)、第二に肛門に近い部分だけの内視鏡検査(S状結腸内視鏡検査)と注腸X線検査の併用、第三に単独の注腸X線検査です。すなわち、検査の精度が高い全大腸内視鏡検査がベストであるものの、内視鏡検査を苦痛なく安全に行える医者が圧倒的に少ないことから、精度で劣る注腸X線検査を次善の方法として止むを得ず認めているのが現状です。
幸い、当クリニックの内視鏡検査技術は関西でも屈指のものと評価され、苦痛なく安全性の高いものです。
御心配なさらず、安心して検査を受けて下さい。

◆ もう一度、便の検査をしてはいけないの?
よくある質問です。実際に患者さんに再度の便検査を勧める医者もいます。しかし、かなり大きな大腸ガンやポリープでも毎日毎日出血しているわけではありません。実際に命に関わる進行ガンがあっても約80~85%しか便潜血反応陽性になりません。早期ガンではわずか約40%しか陽性になりません。すなわち、便の潜血反応検査が陰性でも大腸ガンがないという保証は一切できないのです。
したがって便潜血反応の再検査には意味がありませんので、1回でも便潜血反応陽性と判定されれば精密検査を受けて下さい。


◆ 「便潜血陽性だから胃の検査を受けるように」と医者に言われたが?
これもよくある質問です。現在行われている免疫学的な検査方法では、消化酵素に影響された血液は検査陽性となりません。仮に、約50ccの血液を口から飲み込んだとしても、大抵の場合、検査陰性になります。
したがって消化酵素と直接接触する胃や十二指腸からの出血はほとんど検出されず、陰性と判定されます。
確かに便潜血陽性で胃カメラを受けたら胃ガンが見つかったということもありますが、あくまで偶然であり、やはり確率的なことを重視して大腸の精密検査をお勧めするのが適切だと考えます。

◆ 便潜血陽性で大腸検査を受けたのに、何も異常が発見されなかったが?
便潜血陽性でガンが見つかるのは約3%、ポリープでも約20%に過ぎません。残り約80%では病的
な異常はないのが事実です。
過度の心配をされずに次回の検診を受けて下さい。