大腸ポリープを切除せずに細胞の検査のみを行った場合

大腸ファイバー検査(下部消化管内視鏡検査)は肛門から内視鏡を挿入し、直腸~S状結腸~下行結腸~横行結腸~上行結腸~盲腸、さらに小腸の最終部分(回腸終末部と言います)を観察し、癌やポリープ、炎症などの診断を行う検査です。

基本的な大腸ファイバー検査(観察のみ)を行った場合、診療報酬では約2,155点となり、3割負担の方で約6,500円のお支払いとなります。これは他の医療機関に比べると僅かに高いかもしれません。
しかし、それは患者様に苦痛なく検査をお受け頂くための睡眠導入剤や、絶食に伴う脱水を改善するための点滴などの薬剤費用分であり、言い換えれば「クオリティーの高い検査」の維持費です。

また、何らかの異常が認められ、癌などとの明確な区別を行うために細胞レベルでの顕微鏡検査を行った場合にはこれに診療報酬として1,690点から4,070点程度が加算され、金額として3割負担の方で5,000円から12,200円程度の加算となります。
加算が1,690点なのか、4,070点なのかは顕微鏡検査を行った臓器の数で決まります。例えば「直腸」、「S状結腸」、「下行結腸と横行結腸と上行結腸」、「盲腸」、「小腸」の5つの領域のうち、何れか1の領域から顕微鏡検査を行った場合には1,690点になります。2つの領域にわたって顕微鏡検査を行った場合には2,880点、3つの領域にわたって顕微鏡検査を行った場合には4,070点になります。

より詳しく観察するために大腸の中に色素液を注入した場合には診療報酬として60点が加算されます(3割負担の方で180円の加算)。

さらに検査終了後に睡眠導入剤の影響が強く残っていた場合には、目覚めを良くする薬剤を投与することがあり、この薬剤の薬価は329点であり、3割負担の方で約1,000円の加算となります。

要するに、3割負担の方で基本費用6,500円、最大限に加算された場合には合計で約20,000円の御負担が必要になります。

ただし、ポリープなどの腫瘍に電気メス(高周波スネア)を用いて切除手術を行った場合には別の診療報酬計算になります。切除手術については次の説明をお読み下さい。

なお、肝炎ウィルスや梅毒などの感染症の有無によって使用する内視鏡を選択したり、内視鏡の消毒方法を検討するために、検査前に血液検査を行う場合があります。この場合には診療報酬上約400点、3割負担の方で約1,200円の御負担が必要となります。